école crème et métier blog

感動の出会い、トゥルトゥー・フロマージュ

美味しいものは時折、ものすごく素朴な顔をしていることがあります。


全然期待していなかったのに、買って食べたら、「えっ!」と声が出ちゃうくらい、美味しい。そういうものに、たまに出会います。


期待していなかった分、余計に胸がときめくというか、今まで、なんとも思ってなかった人なのに、おばあちゃんに電車で席を譲ってる姿を目撃して、ちょっとキュンとしちゃう、みたいな感じでしょうか?


お菓子に巡り合える幸せ、旅の途中でそういうものに出会えたら、最高の一日になります。



もう10数年前、フランスをひとりで旅していたとき、この表面が真っ黒なこのお菓子、トゥルトゥー・フロマージュを買いました。


もとはポワトゥー地方発祥のチーズケーキなのですが、私が食べたのはノルマンディーでした。


素朴な街のパン屋さんだったと思うのですが、トゥルトゥーを買って、お昼ご飯にしようと思い、木陰にひとりすわって、茶色いお店の紙袋からトゥルトゥーを出して、ひとくち。


「ん?」とびっくりして、あわてて、もと来た道を引き返し、もう1回、同じお店にトゥルトゥーを買いに戻りました。


素朴な味のなかに、力強さがあって、真っ黒な表面は焦げているはずなのに、まったく焦げの味はせず、表面はカサカサしているのに、中は程よくしっとりしていて、パサつきもない、塩の塩梅も絶妙のバランス。


最近、表面が黒い、バスクチーズケーキが出回っていますが、あれとは全然テクスチャーも

風味も違う、チーズケーキです。


東京に戻ってから、あの味が忘れられず、トゥルトゥー・フロマージュを売っているチーズ屋さんに買いに行ったりしましたが、やはりあのとき食べた感動はなかなか得られず、仕方なく自分で作ってみたりもしました。お店で売ったら、お客さんに「これこんなに黒くて大丈夫ですか?」と言われた思い出があります。


高知でやっていた3カ月パティスリーレッスンで、メニューに組み込んでいた年があって、つい先日、卒業生のインスタで真っ黒いこのトゥルトゥー・フロマージュを発見。ちゃんと作ってくれてるんだなーとうれしくなりました。


また私もこのお菓子作りたいな。懐かしい旅の思い出のお菓子です。

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