スクールを知ったきっかけと、参加しようと思った決め手は何でしたか？

ある日、知人が持ってきてくれた抹茶とホワイトチョコレートのケーキがあまりにもおいしくて、「これを作れる教室があるの？」とびっくりしました。そして、自分も作ってみたいと思いました。

 

レッスンに参加して、最初に役立ったのはどんなことですか？

それまでほとんどお菓子を作ったことがなく、道具をきちんと揃える、計量して準備する、お菓子を混ぜる量によってボウルを変えるなどの基本を学びました。

最初に先生に基本を教わっていたため、ケーキがふくらまないなどの失敗がありませんでした。最近になって友達と話していた時、よく失敗する、ふくらまないという悩みがあると知りました。そのあたり苦労知らずなのは先生に習っていたからで、贅沢な話です。

 

レッスンで難しかったこと、大変だったことは？

フランス語での作業や生地の名前が覚えられなかったこと。なかなか普段聞かない言葉なのでちょっと苦労しました。またお菓子作りにはかなり「絞る」作業があるんですが、これがとても苦手でうまくできませんでした。

 

印象に残っている言葉や、やりとりを教えてください。

先生が「一度食べたお菓子の味は再現できる」と言われたこと、自分のペースで作ればよいということ。デモを見て、その通りに作るとなると競争心が芽生えて、早い＝上手という錯覚に陥ります。先生はいろんなところで言葉を変えて自分のペースで作ればいいと言ってくれました。いまだに早くしなきゃという気分に陥ってしまうのですが、手が早い人と同じテーブルで作業をする時に、その言葉を思い出して救われています。

 

クレーム・エ・メティエで教わるお菓子は、他とどう違うと思いますか？

ちゃんとおいしくて感動するお菓子だということです。入ったきっかけは先生のお菓子に感動したからでしたが、本当に、いまだに感動します。

お教室で教わったケーキのルセットは、今でも私の宝物です。6、7年前に教えていただいたものですが、今作っても、シンプルなものから複雑なものまで、本当においしいです。

 

加藤の仕事への姿勢や取り組み方についてどう思いますか？

紹介者から、厳しいよ！と聞かされていたので、生半可な気持ちじゃ通えないと、相当の覚悟を持って向かいましたが、打ち解けていくと、大変お茶目な先生でした。教室も楽しい雰囲気で、聞いていたスパルタなイメージとギャップがありました。でもこれはパーソナリティの部分で、先生としての姿勢は一貫していると思います。「良い加減」に厳しく、お教室のレベルに合わせてバランスよく指導されていると思います。

また、生徒が羽ばたいていくことを本当に喜んでくれていて、まさにプロの先生なんだなと思います。私はプロ養成クラスではなく、楽しくお菓子を作るクラスでしたが、いろんな生徒がいる中で、公平に楽しくお菓子が作れるように指導していただきました。

 

私は先生のスタジオを思い出すと、今でも心がほんわか暖かくなります。先生が窓辺に立って、生徒が銀色のテーブルを囲み、デモを見ては作っていた日々を思い出します。終わった後の試食タイム、達成感とおいしいものを食べる幸せなひと時。教室に行くのが本当に楽しかったです。お菓子を作りたくてというより、先生がいるあの空間に行きたくて通っていた気がします。

 

レッスンに参加して、ご自身にはどんな変化がありましたか？

友人がカフェを始めたのをきっかけに誘われて、お客様に出すお菓子をカフェで作り始めて1年が経ちました。お菓子の仕事に携わるなんて頭になかったので、自分でも今の環境に非常に驚いていて、やればできるんだなぁと実感しています。

 

クレーム・エ・メティエは、どんな人におすすめですか？

海外に住む日本人の方に勧めたいですね。プロになる気持ちはなくとも、基本をしっかり学べる教室に行くことはよいことではないかと思います。また、カフェを運営されている方々。お菓子を作れる厨房があれば、ここで学んだことをもとに、季節や天気や気温によって、日々の作るものを変える、そんな素敵なカフェができそうです。

 

ご自身の今と、今後実現していきたいことをお聞かせください。

もし自分でカフェをやれるのであれば、そんな素敵なルセットで日によって季節によってお菓子を焼きたいと思います。自分がお菓子作りに関わるなんてという気持ちはまだありますが、お菓子作りを通じた活動に少しずつ関わっていけたら楽しいなと思っています。今はカフェで決まったお菓子を作っているだけですが、フリーマーケットでの販売などにもトライしたいです。