これからパイを作ると聞くと、ほとんどの人が、目を輝かせて食べたい!と思うのではないでしょうか?
パイはバターをデトランプと呼ばれる、小麦粉で作った生地で包んで、それを伸ばして、折って、折って、、、を繰り返していく、ちょっと根気のいる作業。
そして出来上がった生地を、薄くのばして、オーブンで小金色に焼いていきます。
それだけ魅惑的なこのパイですが、残念なことに、食べてあれ?と肩透かしをされた気分になることも多いのです。
そうなんです。残念ながら、ここジャポンはパイの大敵、湿気にぐるっと囲まれています。
時間が経つと、湿気で焼きたてのパリッとした食感が失われてしまうのです。
フランスのパティスリーで、パイやサブレをうと、乾燥材もなしで紙袋に入れて渡されることがよくあります。
フランスは、空気が乾燥していて湿気がないせいです。
パルミエというハート型のパイ菓子を買ったら、ガサッと紙袋に入れてくれて、大きかったのでいっぺんに食べられず、少しずつ食べ進めて、3日目にちょっとお砂糖が溶けて、湿気てきたかなあ・・・くらいでした。
本当に日本と気候が違うんだなあと、湿気のなさを痛感しました。
だけど、やっぱり、私たちは美味しいものが大好きなので、どうしても、美味しいパイが食べたい!
となると、リーフパイは焼いて冷めたら、すぐにビニールの袋に入れて個包装に。
もちろん湿気ないように乾燥剤を入れて。
だけど生菓子は?ミル・フイユに乾燥剤入れられない!
そこでイルプルー・シュル・ラ・セーヌでは、ミル・フイユはの店頭販売は昔からなしでした。
「ミルフイユが湿気るまでのタイムリミットが3時間!」と、孤高のパティシエ、イルプルーの弓田亨シェフは、そう断言しておられて、お客様にみすみす湿気を吸ってやわらかくなったパイを食べていただきたくない、という思いからです。
今回2023年11月6,7,8の3日間、パイ菓子を対面販売をいたしますが、
エコール・クレーム・エ・メティエでも、イルプルーをお手本にして、ミルフイユとコルネは、お客様がお見えになる時間帯に合わせて、組み立てていきたいと思っています。
画像は黒糖のミル・フイユ。
パイの中にがつんと火を通して、甘い黒糖のカスタードの黒糖のミル・フイユ。
このほかにクレーム・オ・ブール入りのカスタードを使ったスタンダードなバニーユ、数種のチョコレートを使った味わい深いミル・フイユショコラを作ります。
レッスンが中心のため、ミル・フイユ3種類とコルネを1セットにしてお渡しとなります。
完全予約制で予約はこちらからとなります。
このほかにもドゥミセックとして、アーモンド・クリームやリンゴ、栗などを使ったパイも
作ってまいります。
11月はレッスン受ける人も、応援してくださるみなさまも、ガッツリパイを堪能していただけるように、がんばります!
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